2020-21シーズン リーグ戦でのCL出場権獲得濃厚と見えたが、あと一歩届かず
EL出場を逃した2020-21シーズン、リーグ戦序盤は順調な滑り出しを見せるも、以降の前半戦は勝ちきれない試合が続く。その中で、ヒュッター監督の元ではリベロとして出場していた長谷部は、一旦出番を失う。
しかし、シーズン中盤に入って長谷部が出場機会を得るようになると、チームも好調さを取り戻し、引き分け続きの状況から連勝体制へと移行。中位に沈んでいた順位も、年明けにはCL出場権内の4位に浮上、そのままの順位を後半戦も維持する。
フランクフルトにとって悲願のCL出場権獲得は、あと少しだった。ヒュッター監督がシーズン終了後に引き抜かれることが判明した影響なのか、それとも終盤戦に来てのプレッシャーからなのか、思うように勝てない状況に陥る。結局、怒涛の追い上げを見せるドルトムントに順位を抜かれ、またもやCL出場権を逃して5位で終えた。
2018-19シーズンよりも、さらにCL出場に近づいたが、あと一歩のところで悲願達成はならなかった。
2021-22シーズン リーグ戦は不調で終えるも、EL制覇と共にCL出場権を得る
新たに就任したオリバー・グラスナー監督の元で、2021-22シーズンがスタートする。
リーグ戦開幕前に行われた、DFBポカール1回戦で早々に敗退するなど、新指揮官の方針とチームが噛み合わない点なども見られ、滑り出しに失敗する。中盤に入ってチーム状況も上向いた時期もあったが、リーグ戦は振るわず、最終的に11位と不調のままシーズンを終える。
しかし、リーグ戦の不調とは関係なく、ELの試合においては好調を維持し、グループステージを3勝3分けの無敗で1位通過。ラウンド16でレアル・ベティス、準々決勝でバルセロナ、両スペイン勢を撃破。準決勝でも、イングランドのウェストハムに勝利して、ついに決勝進出を果たす。
そして迎えたスコットランド2強の一角レンジャーズとの決勝戦、延長、PK戦の末に勝利して、ついに欧州制覇を達成した。同時に、リーグ戦では2度も目前で逃していたCLの出場権をELチャンピオンとして獲得することになった。来季は、フランクフルトは悲願のCL初出場を果たす。
注)チャンピオンズカップ時代には出場経験があり準優勝しているが、CLになってからは初。
鎌田は13試合に出場して5得点1アシスト、「EL男」としての名に恥じない活躍ぶり。2019-20シーズンの成績も加えると、23試合で11得点3アシストになる。
長谷部はグループステージ5試合に出場した後、決勝ラウンドでは出番を失っていた。
しかし、準々決勝バルセロナ撃破の直前に交代で入り、ピッチで勝利の瞬間を迎えた。決勝戦ではメンバーの負傷交代で途中出場すると、先制された悪い雰囲気の中、安定したプレーぶりでチームを立て直して優勝に貢献した。
長谷部は通算ではEL37試合に出場して1得点、ヴォルフスブルク時代にCLにも6試合出場した経験がある。