2022-23欧州カップ戦、決勝トーナメント初戦の組み合わせ、各国の決勝トーナメント進出状況

欧州カップ戦はグループステージの戦いをすべて終え、順位が確定した。
11月7日に、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16(決勝トーナメント1回戦)、UEFAヨーロッパリーグ(EL)とUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)は決勝トーナメント・プレーオフ、それぞれの組み合わせ抽選が行われた。

CLラウンド16組み合わせ結果と各国ごとの決勝トーナメント進出状況

CLラウンド16組み合わせ フランクフルトはナポリと対戦

CLラウンド16(決勝トーナメント1回戦)の抽選結果は以下の通りで、日本人所属クラブで唯一決勝トーナメントに進出したフランクフルトはナポリと対戦する。強豪だらけのこの顔ぶれからすれば手頃な相手とも見えるが、ナポリはグループステージを5勝1敗の1位通過、セリエAでも無敗で首位を快走しており、波に乗っているチーム状況だ。
試合日程は、1stレグが2月14,15,21,22日、2ndレグが3月7,8,14,15日となっている。

ライプツィヒ(ドイツ F2) vs マンチェスター・シティ(イングランド G1)
クラブ・ブルッヘ(ベルギー B2) vs ベンフィカ(ポルトガル H1)
リヴァプール(イングランド A2) vs レアル・マドリー(スペイン F1)
ミラン(イタリア E2) vs トッテナム(イングランド D1)
フランクフルト(ドイツ D2位) vs ナポリ(イタリア A1)
ドルトムント(ドイツ G2) vs チェルシー(イングランド E1)
インテル(イタリア C2) vs ポルト(ポルトガル B1)
パリ・サンジェルマン(フランス H2) vs バイエルン(ドイツ C1)

CL決勝トーナメント進出の顔ぶれをざっと見ると、各国リーグのトップレベルのクラブがずらりと並び、やはり実力もネームバリューもあるクラブが残り、それ以外は振り落とされたという印象がある。
その中で、唯一見劣りすると言っては失礼かもしれないが、これまでの実力と知名度が他より低いのがフランクフルトだ。スポルティング、マルセイユという有力クラブに競り勝ってここに名前を連ねただけに価値は高く、ここに至るまでの健闘を評価したい。

また、5大リーグ所属ではないのは3クラブ、ポルトガルのベンフィカとポルト、ベルギーのクラブ・ブルッヘ。3クラブともに、所属リーグでは名門のトップクラブであり、CLの常連でもある。
ポルトガルは3強のうち2クラブがCL決勝トーナメントに残ったが、もう1クラブであるスポルティングはグループステージ3位でEL決勝トーナメント・プレーオフに回った。

CL 各国ごとの決勝トーナメントの進出状況

・イングランド(1位) … 4/4
・スペイン(2位) … 1/4
・イタリア(3位) … 3/4
・ドイツ(4位) … 4/4+1 ※+1は昨シーズンELチャンピオン(フランクフルト)分
・フランス(5位) … 1/2
・ポルトガル(6位) … 2/3
・オランダ(7位) … 0/1
・オーストリア(8位) … 0/1
・スコットランド(9位) … 0/2
・ベルギー(13位) … 1/1
・チェコ(16位) … 0/1
・デンマーク(18位) … 0/1
・クロアチア(19位) … 0/2
・イスラエル(22位) … 0/1

上記は、各国(所属リーグ)ごとの決勝トーナメント進出状況(決勝T進出クラブ数/GS出場クラブ数)。
カッコ内はUEFAカントリーランキング(※)、7位までは毎シーズン順位は安定、8位から20位くらいまでは団子状態でシーズンごとに順位は大きく変動している状況。スコットランドは、昨シーズンにレンジャーズがEL準優勝したことで、順位を上げた。
 ※各国リーグの強さ。欧州カップ戦の成績により決まり、欧州カップ戦の出場枠数に直結する

これを見ると、4枠の本戦出場権が与えられているUEFAカントリーランキング4位までは、やはり強い。スペイン勢が、今回はバルセロナ、アトレティコという3強のうちの2クラブが決勝トーナメントに進めなかったという意外性はあるが、他は順当にグループステージを突破した感がある。

フランスで決勝トーナメント進出はパリ・サンジェルマン1クラブのみ。マルセイユが僅差でグループステージ敗退したというのもあるが、モナコが予選を突破できずにグループステージたどり着けなかったという影響も大きい。UEFAカントリーランキング4位までと5位にはCL出場枠数で小さくない格差が設けられており、フランスが5大リーグの中でも他の4強よりも明確に劣っている状況を表してもいる。パリ・サンジェルマン1強のリーグ状況が改善しない限りは、この差は埋められないだろう。

その点、UEFAカントリーランキング6位のポルトガルは3強状態にあり、5位フランスと同じ出場枠で、ベンフィカが予選を勝ち抜いてグループステージに到達。3クラブ中2クラブがCL決勝トーナメントに進出して、1クラブが3位でEL決勝トーナメント・プレーオフに回った。

UEFAカントリーランキング7位より下はベルギーを除いて全滅、決勝トーナメントには進めなかった。しかも、敗退した8クラブのうちグループステージ3位でEL決勝トーナメント・プレーオフに回れたのは2クラブで、残りの6クラブは最下位でグループステージで完全に姿を消した。
7位のオランダは今回はたまたまと言えるかもしれないが、8位以下に関しては実力通りで、CL出場枠もそれに合わせた枠数に設定されている。

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