2022-23欧州カップ戦GS第3,4節

欧州カップ戦グループステージは、折り返しとなる第3,4節を同じ対戦相手とホーム&アウェイの戦いとなった。

CL 日本人所属選手3クラブともに勝ち点伸ばせず、セルティックはGS敗退確定

フランクフルトはトッテナムとホームでドローも、アウェーで敗戦

フランクフルトはトッテナムと対戦。
第3節をホームで戦いスコアレスドロー。リベロで先発フル出場した長谷部誠は相対したハリー・ケインを中心に、ソン・フンミン、リシャルリソンという強力なFWを相手にしてスコアレスに押さえたことで、メディアから高い評価を受ける。EL第2節からレギュラーとして3バックの中央に戻って以来、チーム成績は3勝1敗の勝ち点10。この試合でもデュエルは5戦5勝、フィジカル面で勝る相手に対してデュエルが不要な好守備を見せていた。

アウェーでの第4節は3-2で敗戦。序盤に鎌田大地のCL初ゴールで先制するも、終始ホームのトッテナムに押される展開が続く。前半のうちに3点を献上してしまうと、後半に入って守備の要の一人ルーカス・トゥタが立て続けのイエローで退場、数的不利となり勝利の目が潰える。長谷部が負傷で退いた後、試合終盤にマリオ・ゲッツェのCKから1点を返すのがやっと。終了間際に与えてしまったPKをケインが外したことも含めて、実際のスコア以上に完敗に近いゲーム内容と言えた。

互いに勝敗がグループステージ突破を占うような状況だっただけに、勝ったトッテナムは勝ち点7で首位に浮上、決勝トーナメント進出を手繰り寄せた。

敗れたフランクフルトは勝ち点4のままで最下位。他2チームが勝ち点6の状況を踏まえると、勝ち点6の両者との対戦が残っているだけに、連勝すればCL決勝トーナメント進出の可能性は十分に残っているが、1つでも敗戦すればCL決勝トーナメント進出はほぼなくなる。
3位でEL決勝トーナメント・プレーオフに回る線は十分に残っているが、それには勝ち星が1つは必要な状況。
次節は、アウェーで勝ったマルセイユとホームでの対戦のため、ここを確実に勝って、最終節のアウェー・スポルティング戦に望みをつなぎたい。
結果から振り返ると、ホームの第3節を1点取って勝利しておきたかった状況にある。その場合は勝ち点6で全チームが横並びにになり、残り2節での勝負になっていた。

月日H/A対戦相手結果鎌田大地長谷部誠
9/71Hスポルティング(ポルトガル)●0-3~84分84分~
9/132Aマルセイユ(フランス)○0-1~88分フル出場
10/43Hトッテナム(イングランド)△0-0フル出場フル出場
10/124Aトッテナム(イングランド)●3-2~78分1G~69分負傷交代
【フランクフルト】CL GS グループD

スポルティングはモナコに連敗、首位陥落も残り2節の勝負に

スポルティングは、それまで勝ち点0のモナコと対戦して、手痛い連敗。両チームともに勝ち点6で、得失点差でスポルティングが3位となった。
連勝スタートの貯金があるため、残り2試合のうちひとつ勝てば決勝トーナメント進出はほぼ決まりという状況にあるが、状況によっては1勝1分けが必要になるかもしれない。モナコから勝ち点1でも奪えていれば、グッと楽な状況になっていただけに惜しまれる。

月日H/A対戦相手結果守田英正
9/71Aフランクフルト(ドイツ)○0-3フル出場 1A
9/132Hトッテナム(イングランド)○2-0~72分
10/43Aマルセイユ(フランス)●4-1フル出場
10/124Hマルセイユ(フランス)●0-2~22分
【スポルティング】CL GS グループD

セルティックはライプツィヒに連敗、決勝トーナメント進出の望みを絶たれる

セルティックはライプツィヒと対戦して連敗、勝ち点1の4位の状況で、2位以内のCL決勝トーナメント進出の可能性がなくなった。
グループFは首位レアル・マドリードのCL決勝トーナメント進出が確定、勝ち点6の2位ライプツィヒと勝ち点5で3位シャフタール・ドネツクが2つ目のCL決勝トーナメント進出枠を争う。
セルティックは3位でEL決勝トーナメント・プレーオフの可能性はわずかに残されているが、そのためには残り2試合連勝が最低条件になる。ライプツィヒ相手にひとつでも勝ち星をつけていれば、2位争いに残っていただけに、手痛い連敗となった。

月日H/A対戦相手結果古橋亨梧前田大然旗手怜央
9/61Hレアル・マドリード(スペイン)●0-372分~後半開始~~72分
9/142Aシャフタール・ドネツク(ウクライナ)△1-1~68分後半開始~~68分
10/53Aライプツィヒ(ドイツ)●3-1~82分1A~75分~82分
10/114Hライプツィヒ(ドイツ)●0-2~66分~80分~66分
【セルティック】CL GSグループF

EL アーセナル、ソシエダ、フライブルクが4連勝で首位、GS通過を確定

冨安健洋が所属するアーセナルは、ボデ・グリムトと対戦して連勝。
冨安は9月8日のELグループステージ第1節で今季初スタメン・フル出場したが、その後のプレミア・リーグでは試合終盤からの途中出場が続いていた。10月6日のEL第3節で再びフル出場、右SBで先発すると、後半途中ベン・ホワイトの投入から左SBにポジションを移した。
安定した守備を見せていた冨安は、この試合以降、週中のEL、週末のプレミア・リーグと連戦が続く中で、プレミア・リーグの試合にフル出場が続く。その影響から、EL第4節は試合終盤のみの出場となった。

この段階で、アーセナルは1試合未消化ながら3連勝でグループA首位に立ち、同じく1試合未消化のPSVが勝ち点2差の2位につける。
翌週の週中に、中止となっていた第2節PSV戦が行われ、首位攻防戦となった。冨安は右SBで先発すると、右サイドからのクロスでグラニト・ジャカの決勝ゴールをアシスト。攻撃面での成果も出すと、安定した守備で完封に貢献した。
アーセナルは4連勝で首位を維持し、グループステージ突破を確定させた。

翌週の週中には第5節PSV戦がアウェーで行われるが、この試合を引き分け以上で1位通過が確定。敗戦しても、首位を維持したまま最終節を迎えることができる。
ただし、アーセナルは今週に未消化分の第2節を消化したことで、10月1日から11月6日まで5週連続で週2試合の連戦が続くスケジュールになっている。選手の疲労やターンオーバーによる戦力低下が心配される状況だけに、油断は禁物。

月日H/A対戦相手結果冨安健洋
9/81Aチューリッヒ(スイス)○1-2フル出場
9/152HPSV(オランダ)延期
10/63Hボデ・グリムト(ノルウェー)○3-0フル出場
10/134Aボデ・グリムト(ノルウェー)○0-170分~
10/202HPSV(オランダ)○1-0~76分1A
【アーセナル】EL GSグループA

HJKヘルシンキはGS敗退が濃厚

田中亜土夢が所属するHJKヘルシンキは、ルドゴレツと対戦、第3節はホームで引き分けるも、第4節のアウェー戦は敗戦。勝ち点1の最下位に位置しており、GS敗退が濃厚な状況になった。
予選ラウンドでは出場機会のあった田中だが、本戦グループステージに入ってからは第3節までは出番なし、第4節の試合終盤からの出場となった。

3位ローマとは勝ち点3差、2位ルドゴレツとは勝ち点6差。2位でEL決勝トーナメント・プレーオフ進出の可能性もわずかながらに残っているが、実現の望みはかなり低い状況にある。3位でECL決勝トーナメント・プレーオフに回る可能性はそれなりに残っている。
いずれにしろ、次節のホーム・ローマ戦で勝利を収められるかどうかがすべての鍵を握っており、引き分け以下だと最下位敗退がほぼ確定する。得失点差でも負けが込んでいるため、できれば大差での勝利が望ましい。

月日H/A対戦相手結果田中亜土夢
9/81Hレアル・ベティス(スペイン)●0-2出場せず
9/152Aローマ(イタリア)●3-0出場せず
10/63Hルドゴレツ(ブルガリア)△1-1出場せず
10/134Aルドゴレツ(ブルガリア)●2-070分~
【HJKヘルシンキ】EL GSグループC

ウニオン・ベルリンは最下位マルメに連勝してGS突破の望みをつなぐ、ユニオンは首位を確保

原口元気が所属するウニオン・ベルリンは、ユニオン・サン=ジロワーズとブラガに連敗スタートの後、同じく2連敗で勝ち点0のマルメと対戦して連勝した。
3位の順位は変わらないが、勝ち点6として、上位2チームとの差を詰めた。2位ブラガとは勝ち点1差、首位ユニオンとは勝ち点4差、両者との対戦が残っているだけに、自力での2位の可能性も十分に残されている。

同組のユニオンは連勝スタートの後、同じく連勝で勝ち点6のブラガとの首位攻防戦を1勝1分けで終え、勝ち点10として首位を確保した。町田浩樹はケガからの復帰がまだの状況で、今シーズンここまで試合出場がない。
次節が最下位でグループステージ敗退がほぼ決まっているマルメとの対戦だけに、ここを順当勝ちすれば、2位以上のグループステージ突破は確定となる。

月日H/A対戦相手結果原口元気
9/81Hユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)●0-1~60分
9/152Aブラガ(ポルトガル)●1-067分~
10/63Aマルメ(スウェーデン)○0-184分~
10/134Hマルメ(スウェーデン)○1-0~67分
【ウニオン・ベルリン】EL GSグループD
月日H/A対戦相手結果町田浩樹
9/81Aウニオン・ベルリン(ドイツ)○0-1メンバー外
9/152Hマルメ(スウェーデン)○3-2メンバー外
10/63Aブラガ(ポルトガル)○1-2メンバー外
10/134Hブラガ(ポルトガル)△3-3メンバー外
【ユニオン・サン=ジロワーズ】EL GSグループD

レアル・ソシエダは4連勝で首位をキープ、久保建英は頭でアシスト

久保建英が所属するレアル・ソシエダは、シェリフと対戦して連勝。
久保は第3節ホームでの戦いをフル出場した。
第4節はリーグ戦との連戦の兼ね合いから試合終盤の30分ほどの出場だったが、3点目をアシスト。左サイドからのクロスをファーサイドでゴールラインを割る寸前に頭で折り返すと、このマイナスの絶好球をロベルト・ナバーロが決めた。

ソシエダは通算4連勝でグループE首位を維持。勝ち点9で2位マンチェスター・ユナイテッドが追走しているが、3位シェリフは勝ち点3のため、ソシエダのグループステージ突破は確定した。勝ち点3差のマンUと1位通過をかけて最終節で争う展開になりそうな気配。

月日H/A対戦相手結果久保建英
9/81Aマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)○0-1~78分
9/152Hオモニア・ニコシア(キプロス)○2-161分~ 1A
10/63Aシェリフ(モルドバ)○0-2フル出場
10/134Hシェリフ(モルドバ)○3-062分~1A
【レアル・ソシエダ】EL GSグループE

フライブルクも4連勝で首位をキープ、堂安律は1アシスト

堂安律が所属するフライブルクは、ナントと対戦して連勝。初戦から4連勝で首位を独走し、グループステージ通過を決めた。堂安は第3節のホーム・ゲームでアシスト。
2位カラバフとは勝ち点5差ついているため、次節の4位オリンピアコス戦に勝利すれば、自力での1位通過が決まる。

月日H/A対戦相手結果堂安律
9/81Hカラバフ・アグダム(アゼルバイジャン)○2-1~93分 1G
9/152Aオリンピアコス(ギリシャ)○0-3~69分
10/63Hナント(フランス)○2-0~83分 1A
10/134Aナント(フランス)○0-4~75分
【フライブルク】EL GSグループG

モナコは2位と同勝点の3位で、残り2節がGS突破の正念場

南野拓実が所属するモナコはトラブゾンスポルと対戦して1勝1敗。南野はリーグ・アン同様に試合終盤での起用が続いている。
首位のフェレンツヴァーロシュが勝ち点9、2位トラブゾンスポルと3位モナコが勝ち点6、4位レッドスターが勝ち点3。得失点差も大差はついておらず、まだグループステージ突破を確定させたチームは出ていない。残り2節が正念場となる。

月日H/A対戦相手結果南野拓実
9/81Aレッドスター(セルビア)○0-1~57分
9/152Hフェレンツヴァーロシュ(ハンガリー)●0-1出場せず
10/63Hトラブゾンスポル(トルコ)○3-173分~
10/134Aトラブゾンスポル(トルコ)●4-063分~
【モナコ】EL GSグループH

ECL AZアルクマールは初黒星も首位を維持、菅原由勢は右WGでプレー

菅原由勢が所属するAZアルクマールは、連勝スタートの後迎えた第3,4節をアポロン・リマソールと対戦した。ホーム・ゲームを3-2で勝利し、アウェー・ゲームで初黒星となったが、2位ドニプロ-1と勝ち点2差で首位をキープ。グループステージ通過は濃厚な情勢で、1位通過で決勝トーナメント直行を決めたいところだ。
昨シーズン後半にも同様の起用は一部見られたが、菅原は直近の試合では右ウイングを定位置としており、この連戦でも同ポジションでプレーした。

月日H/A対戦相手結果菅原由勢
9/81Aドニプロ-1(ウクライナ)○0-161分~ 1A
9/152Hファドゥーツ(リヒテンシュタイン スイス2部)○4-1フル出場 1G
10/63Hアポロン・リマソール(ギリシャ)○3-2フル出場
10/134Aアポロン・リマソール(ギリシャ)●1-0フル出場
【AZアルクマール】ECL GSグループE
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