プレミアリーグ（イングランド）
リシャルリソンが2度のゴール取り消しから3度目にようやくゴール、アーセナルはエヴァートンに逆転負け
12月6日、第15節、エヴァートン対アーセナルの試合が行われ、アーセナルは2-1で敗戦、冨安健洋はフル出場。
この試合の主役はリシャルリソン。
東京五輪の決勝トーナメントの試合をチェックして、ブラジルの攻撃陣は非常に強力だと感じた。中でもその攻撃を牽引していたのがリシャルリソン、将来ブラジルのエースになりそうな風格もある。
前半も終わりに近づいた44分、エヴァートンは右FKからのクロスボールを、そのリシャルリソンがヘディングで豪快にゴールを決める。しかし、マークをしていたグラニト・ジャカはすぐさま手を上げており、VARの判定の結果オフサイドでノーゴールに。リシャルリソンは、両手で顔を覆い悔しがるが、気を取り直して次のプレーに入った。
するとアディショナルタイムに入って、提示された2分が過ぎようとした頃、今度はアーセナルがチャンスをものにする。ボールを回して、左サイドの深い位置からキーラン・ティアニーがゴール前にクロスを入れると、マルティン・ウーデゴールが2試合連続となるゴールを決めた。
先制点を喜ぶアーセナルの選手、一方で直前のゴールを取り消されたばかりのリシャルリソンはピッチを叩いて悔しさをあらわにした。
後半に入って57分、エヴァートンは中央からの攻撃で、ラストパスを右に送ると、斜めにカットインしてきたリシャルリソンが再びゴールを決める。同点ゴールを決めて喜びを爆発させるが、長いVARの結果ギリギリオフサイドの判定。
再度のゴールの取り消しに、両手を広げたり、顔を手を覆って天を仰ぐなど、落胆した様子のリシャルリソン。ホームの観衆も落胆の色を隠せない。
試合はアウェーのアーセナルが1点リードしたまま終盤を迎える。
アーセナル陣内でスローインのボールを奪ったエヴァートンは、エリア手前左からデマレイ・グレイがシュートを放つ。これはバーに当たってゴールはならなかったが、跳ね返ったボールが、ゴール前のリシャルリソンの元へ。ヘディングシュートは山なりの弧を描いてネットを揺らす。今度はオフサイドはなく、三度目にして正真正銘のゴールを決めて、エヴァートンは同点に追いついた。
リシャルリソンはじっくりと噛みしめるようにしてから、喜びを爆発させた。
アディショナルタイムに入った92分には、グレイがエリア手前を横方向にドリブルして、ペナルティーアーク付近からミドルシュートを放つと、ファーサイドのポストに当ててゴールを決めた。終了間際の逆転弾に、ホームの観衆は大きく沸いた。
この試合も冨安は攻守に貢献したが、一番の話題は顔面を踏みつけられたシーン。23分にサイドライン際でタックルを受けて倒れた富安に対して、左からサポートに来たベン・ゴッドフリーが顔面を踏みつける形になった。この行為に対して、VARによるチェックもあったが、結局カードは出なかった。
レッドが出てもおかしくはない場面だったが、リプレイを見るとゴッドフリーは冨安に躓いてバランスを崩した後別の方向を見ており、顔を踏みつけたのは不可抗力なのだろう。仮に悪意はなかったとしても、冨安は顔面流血しておりスパイクの痕は明確に残っている状態、最低でもイエローは妥当に見えるがどうだろうか。
この件は試合後も物議を醸している。
アーセナルは2連敗で、7勝2分け6敗の勝ち点23で7位に後退。
開幕3連敗のあと冨安加入後8戦無敗を続けたが、リヴァプールに4-0の敗戦をすると、それまでの勢いがそがれてしまった感がある。そのリヴァープール戦も含めて以降は1勝3敗と苦戦気味で、前節までキープしていた5位の座からも転落、7位へと後退した。
順位表の上位3チームは1段上の戦いをしており、アーセナルとしてはCL出場権の4位を目標に戦うことになるが、争うライバルは今季好調のウェストハム、Big6のトッテナムとマンチェスター・ユナイテッドと手強い。
連敗が続けばすぐに中団に飲み込まれてしまうだけに、次節のサウサンプトン戦は勝利が欲しいところだ。
南野拓実は出番なしも、リヴァプールはウォルヴァーハンプトンに0-1で勝利
12月4日、第15節、ウォルヴァーハンプトン対リヴァプールの試合が行われ、リヴァプールは0-1で勝利、南野拓実はメンバー入りするも出場せず。
リヴァプールは10勝4分け1敗の勝ち点34で2位浮上。首位のチェルシーが敗戦したため、首位マンチェスター・シティ、2位リヴァプール、3位チェルシーの順に入れ替わり、勝ち点差はそれぞれ1ずつ。
南野の出番が訪れなかったのは、週中に行われるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)起用を見越して、と思いたいがどうだろうか。ユルゲン・クロップ監督は、この試合でゴールを決めたディヴォック・オリジの起用は明言している。
