欧州カップ戦GS第4節、古橋亨梧が1G1A、中村敬斗はECL初出場で2G

欧州カップ戦のグループステージ第4節が、各地で行われた。

UEFAチャンピオンズリーグ 南野拓実途中出場もゴールは取り消し、リヴァプールは4戦全勝でGS首位通過確定

11月3日、グループBのリヴァプール(イングランド)対アトレティコ・マドリード(スペイン)の試合が行われ、リヴァプールは2-0で勝利、南野拓実は78分から途中出場。

13分、リヴァプールは右サイドのパス交換から、トレント・アレクサンダー=アーノルドがディフェンスラインの裏にクロスを通すと、ディオゴ・ジョッタが反応。ワンバウンドしたボールをダイビングヘッド気味にゴールに押し込んで、リヴァプールが先制。

直後の15分、サディオ・マネが相手に倒される。体をぶつけて抗議したマネに対して、イエローが提示された。
このイエローをきっかけに、マネに対して当たりがきつくなったのか、当初より警戒してマークがきつかったのかは分からないが、アトレティコのマネに対するフィジカルコンタクトは激しさを増す。試合序盤にカード1枚もらった相手に対して、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコは、そのあたり抜け目ない。

21分、敵陣左サイドからマネが中央に向かってドリブルを進めるも、激しいマークに対して主審はアドバンテージを示す。ジョーダン・ヘンダーソンに預けたボールを、再びアーノルドがゴール前にクロスを入れる。素早いグラウンダーのクロスを、ゴール前に走り込んでいたマネが合わせて追加点。リヴァプールはリードを2点に広げる。

その後もマネに対する当たりは激しく、36分にアトレティコの攻撃を防いでリヴァプールがカウンターに移った場面。マネがルーズボールを拾ってドリブルに入ったところを、後ろからフェリペがタックル。ボールには目もくれずに、最初から足を狙ったチャージに対して、レッドカードが提示された。
ひょっとすると、アトレティコとしてはカード1枚のマネに対して執拗にすることで、激昂させて2枚目を狙う目論見があったのかもしれない。
結果的に前半のうちに数的不利となり、2点ビハインドのアトレティコは、勝利から遠のいたことは間違いない。

狙われているマネは前半で退いて、後半からロベルト・フィルミーノが入る。
後半は両チームともにVARによりゴールが取り消されるなど、スコアが動かないまま時間は経過していく。
78分のフィルミーノの負傷交代時に、ディヴォック・オリジと共に南野も交代でピッチに入る。

85分にサラーからのクロスをジョッタが相手と競り合って、こぼれたボールを南野がシュート。ゴールはきれいに決まったが、直前の競り合いでジョッタが相手を蹴る形になっており、残念ながらノーゴール。

試合はそのまま2-0で終了し、リヴァプールは4戦全勝の勝ち点12で首位、次節の対戦相手は2位ポルト(ポルトガル)。

死の組のB組だが、リヴァプールはユルゲン・クロップ監督も予想外という4戦全勝でグループリーグ突破確定。しかも、2位ポルトが勝ち点5という状況で、1位通過も決まった。
他グループは、全勝でもグループステージ突破も確定していない状況だけに、うれしい誤算としか言いようがない。
残り2節はターンオーバーも可能な状況だけに、南野の出番も期待されるが、指揮官は残り2試合も勝利を目指すとコメントしている。

UEFAヨーロッパリーグ

11月4日に、UEFAヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第4節が各地で行われた。

6節中4節を消化したことで、各グループ共に順位争いの先行きが見えてくる状況。
ELは今シーズンからの変更で、各組1位は決勝トーナメントに直接進出できるが、2位はUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ3位のチームと決勝トーナメントプレーオフを勝ち抜かなければ決勝トーナメントに進出できない。
また、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)が新設されたことで、3位のチームは敗退せずに、ECLグループステージ2位のチームとの決勝トーナメントプレーオフに回る。

堂安律はケガから復帰して途中出場、PSVはモナコにスコアレスドロー

グループBのモナコ(フランス)対PSV(オランダ)の試合が行われ、0-0の引き分け。PSVの堂安律はケガから復帰して58分から途中出場。

PSVは1勝2分け1敗の勝ち点5で3位。首位モナコとは勝ち点3差で、残り2節で首位の可能性も十分に残している一方で、最下位転落の可能性もある状況、グループBは混戦が続いている。次節は4位シュトゥルム(オーストリア)とホームで対戦。

鎌田大地が同点ゴール、フランクフルトは後半アディショナルタイムに逆転弾で劇的勝利

オリンピアコス(ギリシャ)対フランクフルト(ドイツ)の試合が行われ、フランクフルトは1-2で勝利、長谷部誠はフル出場、鎌田大地はフル出場して1ゴール。

フランクフルトは、EL前節を3バックで勝利したあとのリーグ戦を同じシステムで敗戦、次の試合では4バックに変更。試合終了間際に同点に追いついているが、システム変更が成功したとはいい難い。4バックでは、長谷部は出場機会を失っていた。
不調なリーグ戦とは裏腹に、このELではなんとか好結果を出している状況だが、フォーメーションがどうなるかは、ひとつの注目ポイントだった。
結果的に3バックに戻したことで、長谷部はリベロで復帰してキャプテンマークを巻き、鎌田は変わらずにトップ下として起用された。

試合は、序盤の12分にオリンピアコスに先制されるが、17分に鎌田の同点ゴールですぐに追いつく。ディフェンスラインの背後を狙って、ダイアゴナルに走る鎌田に対して、サントス・ボレからボールが入る。この絶好のスルーパスに対を、ポストに当ててゴールインする絶妙のシュートを決めた。久々のジャンピングガッツポーズを披露する鎌田も、会心の様子。

その後は互いにチャンスは創出するも、ゴールには至らず、1-1のままスコアは動かない。後半途中から両チームの選手交代が終わっても、その状況は変わらなかった。
そのまま引き分けで終わるかと思われたが、後半アディショナルタイムに入ったところで試合が動く。
自陣左サイドでエヴァン・ヌディカがボールを奪うと、イェスパー・リンドストロムへ繋いでドリブルで駆け上がる。左サイドからエリア内に侵入したところで、内に折り返したボールは相手DFの足に当たって勢いがなくなったが、途中出場のイェンス・ハウゲが上手く合わせてゴールに流し込んだ。91分の劇的ゴールで、フランクフルトは1-2と逆転。
最後はGKケヴィン・トラップが遅延行為でイエローをもらう場面もあるなど、落ち着いて勝ちを拾いにいった印象だ。

フランクフルトは3勝1分け勝ち点10で首位をキープ、俄然優位な状況にあり、残り2節のどちらかを勝てば1位通過が確定する。第2節まで2連勝で首位だったオリンピアコスを、この2連戦で叩いたことが大きい。次節は4位アントワープ(ベルギー)とホームで対戦。

リーグ戦とは裏腹にELでは好調で、3バックに戻して長谷部が統率する守備も安定した感がある。次のリーグ戦2試合を同システムで結果を残せば、今シーズンの戦い方は決まるように思うが、どうなるだろうか。

アントワープはフェネルバフチェにいいところなく0-3で敗戦

グループDのアントワープ(ベルギー)対フェネルバフチェ(トルコ)の試合が行われ、アントワープは0-3で敗戦、三好康児は62分から途中出場。

アントワープは1分け3敗の勝ち点1で最下位。数字上では、まだ2,3位の可能性は残してはいるが、状況的にはかなり厳しい。次節はフランクフルト(ドイツ)とアウェーで対戦、ここを落とせばグループステージ敗退が決まる。

古橋亨梧が1ゴール1アシストでセルティックの勝利に貢献

グループGのフェレンツヴァーロシュ(ハンガリー)対セルティック(スコットランド)の試合が行われ、セルティックは2-3で勝利、古橋亨梧は70分までプレー。

試合開始3分で、古橋が先制ゴール。相手のディフェンラインでのパスミスをリエル・アバダが拾って、エリア内までドリブルで進出。アバダからの横パスを受けた古橋が、立ちふさがる2人を上手くかわしてシュート、ゴールを決めた。

11分にオウンゴールで追いつかれるも、23分にジョアン・フィリペのゴールで1-2と再びリードして前半を折り返す。

60分に、古橋が右ニアサイドに通したパスをアバダが直接決めて、セルティックはリードを2点に広げる。古橋にはアシストがついた。

終盤の86分に1点を返されるも、2-3でセルティックが勝利した。

セルティックは2勝2敗の勝ち点6で3位。数字上は1,2位もまだ可能だが、これまでの勝ち点は、未勝利の最下位フェレンツヴァーロシュをこの2連戦で叩いて得ただけのもの。3位でECL決勝トーナメントプレーオフに回る権利は得られそうな状況にはあるが、2位以上を確保するためには、残り2節で前回対戦で負けている2チーム両方に勝つ必要があるだろう。次節は首位レバークーゼン(ドイツ)とアウェーで対戦。

伊東純也が先制ゴールをアシスト、ヘンクは試合終盤のゴールで引き分け

11月4日、グループHのヘンク(ベルギー)対ウェストハム(イングランド)の試合が行われ、2-2の引き分け。ヘンクの伊東純也はフル出場して1アシスト。

試合開始早々の4分、自陣でのボール回しを右サイドでボールを受けた伊東は、中央へ向かってドリブルで相手をかわしながら、最前線へのロングスルーパスを送る。これに反応して抜け出したジョセフ・ペイントシルがペナルティライン付近からシュートを放つと、GKの手を弾いボールはポストに当たってゴールイン。ヘンクは伊東のアシストで、幸先よく1点をリードする。

19分に右サイドのドリブルから伊東がクロスを入れると、マーカーの足に当たったボールは、ゴール前の長身のポール・オヌアチュがDFと競り勝ってヘディングしたが、枠を捉えきれず。
20分には、右サイドでペイントシルのドリブル突破から、折返しのボールをエリア内正面から伊東がシュートしたが、立ちふさがる相手DFを気にしてかミートできなかった。
立て続けに決定機に絡んだ伊東だったが、ゴールには結びつかなかった。

後半に2点を奪われて2-1と逆転されるが、88分に右サイドからアンへロ・プレシアードが入れたクロスをクリアしようとしたボールがゴールに吸い込まれる。相手オウンゴールで、ヘンクは終了間際に同点に追いついた。

プレミアリーグで現在4位、アウェーで3-0と大敗したウェストハムに対して、ホームは引き分けに持ち込んで勝ち点1を得たヘンク。1勝1分け2敗の勝ち点4で3位。
グループHは、首位ウェストハムが勝ち点10で抜けており、2位ディナモ・ザグレブが勝ち点4、勝ち点3の4位ラピード・ウィンーと共に、ヘンクは2位を争う状況。
次節の対戦相手は2位ディナモ・ザグレブ(クロアチア)とアウェーで対戦、ここを勝てば2位も見えてくるが、負けると3位以下が確定する。

ラピード・ウィーンはディナモ・ザグレブに3-1で敗戦

11月4日、グループHのディナモ・ザグレブ(クロアチア)対ラピード・ウィーン(オーストリア)の試合が行われ、ラピード・ウィーンは3-1で敗戦、北川航也は69分から途中出場。
ラピード・ウィーンは1勝3敗の勝ち点3で4位。まだ2,3位の可能性は残しているが、とにかく勝って勝ち点3が必要な状況。次節の対戦相手は首位ウェストハム(イングランド)とホームで対戦。

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