10月16日、ベルギー1部第11節、ユニオン・サン・ジロワーズ対セランの試合が行われ、ユニオンは4-2で勝利、三笘薫は47分から途中出場してハットトリックを決めた。
三笘薫がリーグ戦初ゴール、ハットトリックの活躍で逆転勝利の立役者
2点のビハインドに加えて、前半終了間際に2枚目のイエローを受けて退場者を出したユニオンは窮地に立たされていた。
これまでリーグ戦では試合終盤での起用となっていた三笘が、後半開始早々の47分から交代でピッチに入る。
得意のドリブルで攻撃を活性化させると、55分に右サイドから展開されたボールをペナルティエリア左角で受け、軽くドリブルをしてシュート。反撃の狼煙を上げるゴールを決めると、チームを鼓舞する。
60分には自陣から左サイドライン際をドリブルで持ち上がり、相手の守備を集めると、そこからチームはパスを繋いで手薄な逆サイドに展開。ゴールは決まらなかったが、三笘が敵の注意を引きつけているのがよく分かるシーンだった。相手にとって、十分な脅威になっている。
66分に追加点を入れて同点に追いついたあとの76分、敵陣でボールを奪ってからのショートカウンターからのボールをエリア内左で受けた三笘が追加点を上げる。逆転ゴールを奪った三笘は膝スライディングで喜びを爆発させた。
その後も一進一退の攻防が続いたが、最後に三度三笘が魅せる。
90分に自陣でボールを奪ってのカウンター。ハーフウェーライン付近でボールを受けた三笘は、左サイドをドリブルで駆け上がったあと、相手のディフェンスをひとり、ふたりとかわしながらドリブルを加速させながら中央へと進出していく。ペナルティアークからエリア内に侵入すると、ゴール前を横切ってから放ったシュートでハットトリックを決めた。
最後に圧巻の三笘劇場でゲームを締めくくり、ユニオンは4-2で勝利。オイペンとアントワープが敗れたため、ユニオンは首位に浮上した。
ここまで出場時間は限られるも、活躍の予兆は十分に感じさせていた
三笘薫は8月24日にユニオンに合流して以降、リーグ戦の出場は試合終盤の10分程度のプレー時間に限られていた。
出場 | 結果 | 対戦相手 | ||
9/12 | リーグ戦 第7節 | 82分~ | △1-1 | ヘンク |
9/18 | リーグ戦 第8節 | 73分~ | ○2-1 | ズルテ・ワレゲム |
9/21 | ベルギー杯 5回戦 | ~81分 1G | ○7-1 | レブベーケ(5部) |
9/26 | リーグ戦 第9節 | 76分~ | ●1-2 | アントワープ |
10/2 | リーグ戦 第10節 | 83分~ 1A | ○3-0 | サークル・ブルッヘ |
10/16 | リーグ戦 第11節 | 47分~ 3G | ○4-2 | セラン |
リーグ戦第7節ヘンク戦の試合終盤から初出場すると、アディショナルタイム含めて15分程度の出場時間だったが、特徴であるドリブルも十分に披露して上々のデビュー戦となった。
続く第8節も同様の状況が続き、ベルギー杯5回戦では、先発からフル出場に近い出場時間を得た。5部が相手ということで、ここで活躍をしたいところだったが、1ゴールを決めたもののブレイクとまではいかなかった。
以降のリーグ戦2試合も、それまで同様に試合終盤からの短い時間でのプレーとなる。
ここまで限られた出場時間ながら、登場すれば攻撃の面で違いを見せ、得意のドリブル突破を中心に、ゴールやアシストの匂いは十分に感じさせるプレーを披露。ベルギーの舞台でもJの舞台と変わらずに、自らの特徴を誇示していた。
前節で1アシストと結果を残したことは大きかったのだろう、今節は満を持してといった感じで、後半開始早々からの途中出場。結果、前半に2点をリードされた上に一人少ない状況から、ハットトリックを決めてチームの窮状を救う逆転勝利に貢献した。