2021年夏、日本人選手の海外移籍確定情報5。長友佑都FC東京復帰、本田圭佑はリトアニア。

欧州主要リーグの夏の移籍市場は既に閉まっているが、その後の移籍動向。

長友佑都

9月12日に、J1 FC東京への加入が正式発表された。
イタリアのチェゼーナ(レンタル)、インテル、トルコのガラタサライ、フランスのマルセイユを経て、11年ぶりの古巣復帰。
背番号は「50」、慣れ親しんだ「5」に初心に帰る意味で「0」を足したとのこと。「5」はブルーノ・ウヴィニが既に付けていて、空いていないということもあったかもしれない。インテルやガラタサライで付けていた「55」を選択しなかったのは、意外だった。

欧州からの複数オファーがあり、好条件のものもあったようだが、W杯も見据えてのJリーグ復帰となったようだ。国内からはヴィッセル神戸からのオファーもあったが、古巣愛もありFC東京への復帰となった。

長友の4度目のW杯メンバー入りは十分にあり得るのではないかと思われる。
現状、日本代表でも左サイドバックは長友がファーストチョイスに近い状況になっている。年齢的にはポジションを明け渡してもおかしくない状況だが、ポジションを脅かす存在が台頭してきていない。右サイドバックに比較しても、現代表における左サイドバックは人材難なポジションだ。
このままレギュラーとして本番を迎える可能性もあるが、仮に新戦力がレギュラーを奪ったとしても、長友は貴重なベテランとしてチームを裏から支えるバックアッパーとしての役割を担う可能性は十分にある。3度のW杯にレギュラーとして出場した経験値と、左右両サイドバックをこなせるポリバレント性は貴重だろう。

本田圭佑

目標としていたOA枠での東京五輪出場を逃し、一時は現役引退も示唆していたが、現役続行を宣言。
日本でのプレーは既に否定していたが、ついに9か国目の挑戦を公表すると、9月14日に移籍先を発表、リトアニアのスードゥヴァ・マリヤンポレ。背番号は「3」。

リトアニア・Aリーガは、昨シーズン所属していたアゼルバイジャン・プレミアリーグより、UEFAランキングでやや下になる。日本と同じ春秋制のため、シーズン終盤に入る時期になり、スードゥヴァは36試合中26試合を消化して現在暫定首位。

その他の選手の動向

塩谷司

UAEのアル・アイン退団後、Jリーグ復帰を希望していたが、ここまで表立った動きが見られていない。
フリーの状態のため、移籍市場が閉まった現在でも国内、国外ともに入団することは可能。今後、所属先が決まってくるだろう。

齊藤未月

8月31日にルビン・カザンとのレンタル契約を解除との報道があったが、9月6日に行われた練習試合に途中出場したとのこと。
所属元のJ1湘南ベルマーレが齊藤の復帰に関して未だに何も発表をしていないことからすると、ルビン・カザン退団の報道が誤報だったということだろうか。
レンタル契約がそのままであれば、2022年6月末までクラブとの契約が残っていることになる。しかし、外国人登録枠の問題から公式戦出場の見込みがないという状況も変わっていないと思われる。

鈴木輪太朗イブラヒーム(スズキ ワディ イブラヒーム)

契約内容の詳細が判明。レンタル期間は2023年6月まで、買取オプション50万ユーロ(約6500万円)、今シーズンはU-19チームに所属し、来季はリザーブチームのバレンシアCF・メスタージャでプレーする予定とのこと。

守田英正

具体的なクラブ名は上げなかったが、守田自身は今夏での移籍を希望していたことが語られている。
その理由として、特にサンタ・クララがポルトガル本土から約1,500kmも離れたアゾレス諸島にあることで、日本代表に合流する際に支障が生じる点を挙げていた。現実的に、3月の韓国戦の際には協会がチャーター便を手配しており、直近のW杯最終予選もオマーン戦の出場には間に合わないため、中国戦からの合流となっている。
そういった点も踏まえて、早くステップアップしたい気持ちがあるとのことで、次は冬の移籍市場での機会をうかがうことになるのだろう。

一方で契約は2024年6月まで残っており、クラブ側は守田を貴重な戦力とみなしていることから、この段階ではよほど高額なオファーでもない限りは手放さない様子。
昨シーズン4位のブラガとは200万ユーロ(約2億6000万円)で一旦合意しかけるも、サンタ・クララ側が上乗せを要求して破談。その後トルコのガラタサライからオファーがあり、最後は同じトルコのフェネルバフチェと交渉、500万ユーロ(約6億2500万円)の移籍金も提示されたが、サンタ・クララ側は設定されている契約解除金の満額1000万ユーロ(約13億円)を要求して破談になったとの。
そういった経緯を踏まえると、クラブ側は当初は移籍容認だったが、移籍市場が閉まるまでには、完全に保有にする方向に考えが変化したことがうかがえる。

安部裕葵

2019年夏に、J1鹿島アントラーズからバルセロナのBチームに移籍。そこからトップチームへの昇格を目指していたが、ケガで思うように活躍ができなかった。
現在も負傷離脱中で、バルサBでは背番号が与えられていない状態。契約は2023年6月まであるが、契約を打ち切って退団へ向かっているとのこと。フリートランスファーとなって他クラブでの活躍を模索する方向性のようで、日本への復帰の可能性もありえる。

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