東京五輪3位決定戦は、メキシコに敗戦してメダル獲得ならず

東京五輪サッカーは8月6日に3位決定戦が行われ、日本はメキシコと戦って、3-1で敗れ、メダルの獲得はならなかった。

メキシコ対日本戦の試合展開

試合は、グループリーグとはまったく逆の展開になった。
13分に、遠藤航が倒したファールがギリギリでエリア内と判定されてPK、これをセバスティアン・コルドバ決められて先制される。
22分には左サイドのFKを、コルドバ蹴ってゴール前にクロスを上げる。これを遠藤に競り勝ったヨハン・バスケスにヘディングで決められ、グループリーグとは逆に日本は2点のビハインドを背負う。

序盤にメキシコに攻勢をかけられて守勢に回った日本は、ここから反撃を試みるが、メキシコの守備は堅く、1点が遠い。スコアは動かず、ハーフタイムを迎えた。
後半開始から、左サイドハーフの相馬勇紀に代えて旗手怜央を投入、同ポジションに入る。

50分、敵陣右サイドからのFKを久保建英がゴール前にクロスを上げるも、GKギジェルモ・オチョアにパンチングで弾き返される。
53分、ペナルティエリア左角から遠藤がキックフェイントでかわして、ゴール前へ浮き球のクロスを送る。絶好の位置で堂安律がヘディングするも、ボールはバーの上の通過した。

58分にメキシコは左CK、キッカーのコルドバがクロスを上げると、後方から走り込んできたアレクシス・ベガのヘディングシュートがゴールに突き刺さった。決定的な3点目を決められ、メキシコのリードは3点に広がる。
グループリーグでは日本が上げられなかった追加点を、メキシコは確実に決めてきた。

60分にメキシコはGK谷晃生と1対1の状態からシュートを放つも、わずかにポストの左に外れた。
62分にも、中央からコルドバが右サイドに送ろうとしたパスが、すぐ脇の冨安健洋に当たりこぼれる。このボールをエンリ・マルティンが拾ってシュートするが、ゴール右に外れた。
メキシコが立て続けにチャンスをつかんだが、ゴールには至らない。

62分に日本は交代、中山雄太と林大地に代えて、三笘薫と上田綺世を投入。旗手が左サイドバックに下がって、三笘が左サイドハーフ。

66分に久保がペナルティエリア右に侵入するとDF2,3人に囲まれながらドリブルを仕掛けるが、相手にボールを引っ掛けてしまい、突破できない。
68分には、三笘が自陣で奪ったボールを中央からドリブルで長い距離持ち上がると、メキシコディフェンス陣はそれに引きつけられる。三笘の前方にいた上田はポジションを変えてパスを受けると、ペナルティアークからノーマークでシュートを放つも、GKオチョアの好セーブに合う。
71分、右サイドの久保が相手を引きつけて、堂安にパスを送る。シュートコースが空いた堂安はペナルティエリア手前からシュートするも、枠の左に外れた。
田中碧に変えて板倉滉を投入、疲労を考えての交代か。

76分、酒井宏樹が中央から前方の三笘にパスを送ると、受けた三笘は相手DF2人の間を抜けてペナルティエリアに侵入してシュートを放つ。これは飛び出したGKオチョアに弾かれて、わずかに枠の上に外れた。
78分に再び三笘、右から久保のパスを受けると、ペナルティエリア手前でキックフェイントで1人置き去りにすると、角度のない左からシュート。これが決まって、ようやく1点を返す。

80分、遠藤に代えて三好康児を投入、板倉のワンボランチにして2列目を増やす。

三笘はその後も果敢に仕掛けるが、1点獲ったことで警戒されたようで、マークもきつくなり、思うようには相手を抜けない。

88分に右サイドの深い位置で久保が倒されてFKを得る。
久保がキッカーを務めるが、ゴール前での小競り合いがあり、主審が両チームメンバーに注意を与える。
ほぼコーナーキック同然の位置から、ゴール前へのクロスが予想されたが、久保は相手の意表をついてエリア手前にグラウンダーのパス。どフリーの状態から旗手がグラウンダーのシュートを放ったが、枠の左を通過した。
90分にも、三笘がドリブルで中央を切り裂いてミドルシュートを放つも、これも枠の左を通過した。
アディショナルタイムには、スペイン戦に続いて吉田麻也を上げてパワープレーに出るが、そのままタイムアップを迎えた。

試合終了のホイッスルとともに、メキシコのGKオチョアがガッツポーズしながら膝をつく姿が映し出される。一方の日本のメンバーはピッチに崩れ落ちたが、中でも久保は突っ伏したまま号泣。複数の敵味方が久保のもとを訪れたが、立ち上がることはなかった。

この試合の見所のひとつはゴールキーパーだったが、オチョアがこれまで同様に安定の守備を見せた一方で、谷は前の2戦ほどのキレは見せられなかった。

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