欧州カップ戦のグループステージ第3節が、各地で行われた。
UEFAチャンピオンズリーグ
10月19日、第3節、アトレティコ・マドリード(スペイン)対リヴァプール(イングランド)の試合が行われ、リヴァプールは3-2で勝利、南野拓実はベンチ入りするも出場せず。
リヴァプールは3戦全勝の勝ち点9で首位、2位アトレティコと3位ポルトが勝ち点4足踏みしているだけに、グループステージ突破に向けて俄然優位な状況にある。
次節はアトレティコと、今度はホームで対戦する。
UEFAヨーロッパリーグ
UEFAヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第3節が各地で行われた。
古橋亨梧の先制弾でセルティックがEL初勝利
10月19日、グループG セルティック(スコットランド)対フェレンツヴァーロシュ(ハンガリー)の試合が行われ、セルティックは2-0で勝利、古橋亨梧は86分までプレーして1ゴール。
57分、自陣でボールを奪ってからのカウンター、ジョアン・フィリペから前線の古橋へのパスが一発できれいに通り、相手のプレッシャーはあるも落ち着いてゴールに流し込む。セルティックが先制。
61分、左サイドのペナルティライン付近で2対2の攻防から、アダム・モンゴメリーが突破をはかったところを倒されてPKを獲得。セルティックは追加点のチャンスだったが、GKの好セーブにあう。
80分には、右サイドから古橋がクロスを上げて、ゴール正面でギオルゴス・ギアクマキスが胸トラップからオーバーヘッド気味のシュートを放つも、これはバーの上を大きく越えた。
直後の81分、相手エリア前で奪ったボールを繋いで、ゴール前フリーで受けたデイヴィッド・ターンブルがミートできなかったが、こぼれたボールをなんとか押し込んでセルティックはダメ押しの追加点を上げる。結果的にはオウンゴールになったが、ターンブルはPKを外しているだけに、なんとか面目躍如。
セルティックは、その後も2度のイージーな決定機を外してしまったが、試合はそのまま2-0で勝利した。
セルティックは1勝2敗の勝ち点3で3位。次節も同じ相手とアウェーでの対戦、相手は全敗の最下位だけに叩いて2位争いに踏みとどまりたい。
鎌田大地の今季初ゴール、リベロ長谷部誠の守備も安定してフランクフルトが快勝
10月21日、グループD フランクフルト(ドイツ)対オリンピアコス(ギリシャ)の試合が行われ、フランクフルトは3-1で勝利、長谷部誠と鎌田大地はともにフル出場。
フランクフルトは直前のリーグ戦で守備が安定せず、鎌田を先発で使わなかったことも一部批判されていた。
この試合では3-4-1-2のフォーメーションで、キャプテンマークを巻いた長谷部がリベロ、鎌田大地がトップ下のポジションに入り、昨シーズンまでのアディ・ヒュッター監督時代に慣れ親しんだ形となった。
すると守備の面で安定し、余裕を持って攻撃できる状態になった感がある。
13分、右サイドからのクロスを鎌田がヘディングでシュートが、枠の左に外れる。
20分、左サイドからフィリップ・コスティッチが上げたクロスに、サントス・ボレがヘッドで合わせるも、ボールはバーの上を越えた。
23分、左CKをコスティッチが蹴って、再びボレがヘディングするも、GKの足に当たってゴールならず。
フランクフルトは序盤のチャンスを、なかなかものにできない。
25分、相手のボール回しを、長谷部が読んでパスカットすると、自陣から前線へフィードしてのカウンター。ゴンサロ・パシエンシア、鎌田とつないで、ボレへラストパスを供給する。ボレがエリア内に侵入したところで、倒れた相手が進路を塞ぐ形になりPK獲得。
自ら蹴ったボレが決めて、フランクフルトが先制する。
29分、オリンピアコスのFKからゴール前へのクロスに対して、競ったクリスティアン・ヨキッチがハンドを取られてPKを献上。
これを決められて、1-1の同点に追いつかれる。
37分、左サイドの深い位置までドリブル突破したコスティッチが、長いボールを折り返す。ファーサイドに構えたアルマミ・トゥーレがダイレクトボレーを放つも、枠を捉えきれなかった。
前半アディショナルタイム3分、左CKをコスティッチが蹴って、マルティン・ヒンテレッガーが放ったヘディングシュートはポストに弾かれる。ファーサイドに流れたボールを拾って、繋いだパスをゴール前に構えたトゥーレがゴールに流し込んだ。
終了間際の追加点で、フランクフルトが1点をリードして前半を折り返す。
このゴールを見て、「今日はフランクフルトが勝つんだろうな」という予感がした。
前半の試合展開、システムやメンバーからしても、昨シーズンまでの好調時のフランクフルトの様子とダブるものがあった。
長谷部をリベロに据えた守備は安定しており、中央の鎌田、左サイドのコスティッチからの攻撃の組み立ても十分に機能している。
エースストライカーのアンドレ・シウヴァを失った得点力ダウンは否めないが、新戦力のFWもチームに馴染んできているのが見て取れた。
59分、ゴンサロ・パシエンシアのミドルシュートをGKが弾いたボールを、飛び出した鎌田がかっさらってゴールに蹴り込む。鎌田の今季公式戦初ゴールで、3-1とリードを2点に広げた。
ベルギーでFWをやっていた頃に、よく見たような鎌田のゴールシーン。フランクフルトに戻ってからは役割が違うとは言え、トップ下のポジションならこういうゴールはあってもいいはずで、アシストだけではなく積極的にゴールに詰める場面も期待したいところだ。
フランクフルトは、その後もチャンスは創出したが、シュートが枠を捉えられなかった。無難な守備で追加点は許さず、3-1で勝利した。
フランクフルトにとっては久々の快勝と言っていい試合で、2勝1分けの勝ち点7でB組首位に浮上。次節も同じ相手とアウェーでの対戦となり、グループステージ突破は両チームが俄然有利な状況で、決勝トーナメント進出が確定する1位をかけた戦いになりそうだ。
(今季から、1位は決勝トーナメントに直接進むが、2位はチャンピオンズリーグ・グループステージ3位のチームとの決勝トーナメントプレーオフに勝たなければならない)
その他のELの試合
10月21日、グループB PSV(オランダ)対モナコ(フランス)の試合が行われ、PSVは1-2で敗戦、堂安律は負傷離脱中のためメンバー入せず。
PSVは1勝1分け1敗の勝ち点4で3位、次節は同じ相手とアウェーで対戦。
10月21日、グループD フェネルバフチェ(トルコ)対アントワープ(ベルギー)の試合が行われ、2-2の引き分け。アントワープの三好康児はメンバー入せず。
アントワープは1分け2敗の勝ち点1で4位、次節は同じ相手とホームで対戦。
この引き分けで、両チームともにグループステージ突破の望みは薄くなったか。グループDは、勝ち点7で首位のフランクフルトと勝ち点6のオリンピアコスが優勢で、勝ち点2のフェネルバフチェと勝ち点1のアントワープは苦しい状況。
10月21日、グループH ウェストハム(イングランド)対ヘンク(ベルギー)の試合が行われ、ヘンクは3-0で敗戦、伊東純也は83分までプレー。
直近の試合からくる不調のせいなのか、それともこれがプレミアリーグのクラブとの実力差なのかは分からないが、ヘンクはこの試合も本来の良さが出ない。
ホームのウェストハムに3失点を喫すると、自慢の3トップテオ・ボンゴンダ、ポール・オヌアチュ、伊東純也を後半途中からベンチに下げた。
ヘンクは1勝2敗の勝ち点3で4位、次節は同じ相手とホームで対戦。
10月21日、グループH ラピード・ウィーン(オーストリア)対ディナモ・ザグレブ(クロアチア)の試合が行われ、ラピード・ウィーンは2-1で勝利、北川航也は89分から途中出場。
ラピード・ウィーンは1勝2敗の勝ち点3で3位、次節は同じ相手とアウェーで対戦。